洋服の商品撮影「マネキン」と「トルソー」混同してませんか?
アパレル商品、特に洋服には色々な撮影方法があります。
- 洋服を置いた状態で撮影する「平置き撮影」
- ハンガーに掛けた状態で撮影する「ハンガー掛け撮影」
- 近頃レディースのEC・ネットショップで良く見るようになった「吊り撮影」
- 見た目も華やかな「モデル撮影」
後はマネキン・トルソーに着せて撮影する「マネキン・トルソー撮影」ですね。
マネキン・トルソー撮影と聞くと「トルソーって何?」と聞かれる事も多いのですが、あまり馴染みのない言葉ですよねー。
実は皆さんが一様に「マネキン」だと思っている物の中には「マネキンでないものも混ざっている」のをご存知でしょうか?
今日はマネキンとトルソーの違いと、様々なマネキンがあって活用されていることをご紹介したいと思います!
マネキンとトルソーの違い
マネキンっていうのは元々「販売員」やその職種を指す言葉なのだそうですが、日本では「マネキン人形」の事を呼ぶ事が多いかと思います。
というか日本では販売員の事をマネキンと呼ぶ事は聞いたことない。
参考:Wikipedia「マネキン」
で、洋服を着せる人形としては同じマネキンとトルソーですが。
違う点は
- マネキンは「全身」
- トルソーは「胴体部分のみ」
と、単純です。
マネキン
マネキンは柔らかい素材よりも硬い素材で作られている事が多く、どちらかというと「スタイリッシュな雰囲気」や「高級感」を出したい場合に使われる事が多いのではないでしょうか。
頭まで付いているタイプと付いていないタイプがあり、後者の事をヘッドレスと呼ぶ事が多いのですがEC・ネットショップではこちらが圧倒的に多いですね。
付いていてもトリミングで切ってしまう事も多いですw
逆に一般の実店舗等では頭が付いているタイプが多いかもしれません。
そういう時は大定ブランド内の共通マネキンがあり、オーダーメイドされている場合が多いですね。
ちなみに足元の台は消してあります(切抜き処理)
トルソー
一般的に見かけるトルソーというと左のような「表面が布張りされている物」が多いと思いますが、素材が特殊だからではなく「胴体部分しかない」からトルソーと呼ばれます。
参考:Wikipedia「トルソー」
布張りの物の場合は「柔らかい雰囲気」「フンワリ感」を演出できるのではないでしょうか?
高級感というよりもナチュラルな感じで、森ガールなんてそういう雰囲気ですかねぇw
マネキンと比べると素材が多様で色々と種類があり、写真右のように素材を選ぶ事によって「硬い雰囲気」や「柔らかい雰囲気」を使い分けることができますね。
全身が必要無いならトルソーで十分でしょう、安いほうが良いw
ちなみに写真右は腕がついていますが、一応トルソーで「腕付きトルソー」なんて呼ばれています。
呼び方に関してはなんだかんだアバウトで・・・全身でないとトルソーと呼ばれる事が多いのでしょう。
後布張りはボディにピンを指せる物もあるので縫製をしている人や撮影時に形を作りこむのにも便利ですね。
デメリットは足が無いのでボトム商品にはあまり向かないって所でしょうか。
普通のパンツは撮れない事も無いのですが、ストレッチ素材は完全にアウトです!
素材や用途により細分化されたマネキン・トルソー
素材や使用用途により細分化されたマネキン・トルソーも色々とあります。
使ったことのないマネキンばかりで画像をこのブログで掲載することができませんが・・・アドレスを載せて説明することにします。
写真の使用許可の申請をしたら使わせて貰えるのかなー?w
マタニティ・和装・ブライダル
妊婦さん向けのマタニティウェアは普通のマネキンに着せるとイマイチ伝わりにくいですよね、そんな時用に「マタニティ・ボディ」があります。
それと同じ理由で「和装着付けマネキン」もあります。
和装は人が着る時もタオルとかを挟んで着ますよね、現代人の体型とはちょっと違った形をしているようです。
それ以外にもスカートにボリュームを出せる「ドレスマネキン」なんてのも。
ブライダルドレスなんかに使うのでしょうねー。
全身可動式マネキン
マネキンは硬い素材で作られている事が多い。
中には柔らかい素材で作られているものもあります、それが「全身可動式マネキン」です。
針金を芯に通してあって、自由に曲げる事ができます。
以前スポーツウェアの撮影時に全身可動式のマネキンを使用して走っているような躍動感を演出して撮影しました。
かなり自由に動かす事が出来るので便利ではあるのですが、同じ形を作るのはまず無理なので意外に苦戦する撮影だったりします。
しかも形を整えている姿は人形相手にプロレスをしているように見えるのでかなり滑稽w
動きを演出するのは得意なこのマネキンですが、重量が軽くフワフワしているのが写真にも現れるので「ドッシリとした質感」や「高級感」を演出するのは難しいかもしれません。
ヘッド・レッグ等のパーツトルソー
基本トルソーとは胴体だけのものを言いますが、ハンド等のパーツ部分もトルソーと呼ぶ事が多いです。
こういう商品を見るとなんとなく全身でないものについてはトルソーと呼んでいるような気がしますねw
体の一部を見せる商品、帽子やストッキング・ソックス等の為に体の一部で作られているものがいくつかあります。
「ハンド」「ヘッド」「レッグ」それぞれあります。
後は下半身のみの「ボトム」なんていうのもありますね。
どれもその部分に特化した商品を扱うショップさんが使われています。
クリアー・ワイヤー等の特殊素材
その他にも特殊な物も沢山あります。
「クリアー」はインナーウェアで使われる事が多いでしょうか。
肌が多く露出されるような商品の場合は、より商品を際立たせる為に目立たないマネキンを使いたいのかもしれませんね。
「ワイヤートルソー」はあまり見る事がないと思います。
アンティーク調の商品や、そういう雰囲気のショップ向けでしょうか。
どちらにせよイメージ重視の素材ですねw
「ライティングトルソー」 光ります。
なぜ光るの?w
ただ、目立つ事は確かですね。
マネキン撮影のメリット
商品自体の良さを見せる「平置き撮影」や「吊り撮影」と比べると、より着用感がわかりやすい撮影方法ですね。
平置き・吊り撮影では撮ることができないサイドカットが撮影できるのも特徴の一つで、より説明的な写真に向いているということでしょうか。
商品一覧ページには平置き撮影、商品の詳細ページにはマネキンで着用感のわかる写真を載せてあげる・・・そういう使い方をしていただくと商品の魅力が伝わりやすいかもしれませんね!
〆
ちなみに、今回いくつかスズヤさん運営の「マネキンヤ・コム」のアドレスを交えて紹介しました。
このサイトは販売用のページですが、同じスズヤさんが運営しているレンタル専用のサイトもあります。
「展示会オールレンタル」 展示会につかわれる什器等の総合レンタルショップで、一度ここでマネキンをレンタルさせていただきました。
対応も素早く丁寧で1体でもレンタルすることが出来てとても便利。
ただ「搬入費・搬出費」が表示金額の別にかかるのにはちょっとビックリしましたね「お、安いんだなー」と思ったら搬入・搬出費で「ああ、やっぱこんなもんだよなw」という金額になって笑いましたw
こういう所は1体借りるよりも複数体借りたほうが搬入・搬出費が安く抑えられるのでしょうかねぇ。
やっぱり少数発注は高く付くなぁ。
後日談:「トルソーを購入いたしました。無料でご利用頂けます!」
“洋服の商品撮影「マネキン」と「トルソー」混同してませんか?” に対して5件のコメントがあります。
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