「太陽は1つ!」ネットショップ商品撮影の基本、自然なライティングを目指そう

Youtube:ライティングの基本「自然なライティング」

こんちにちは鈴木です
今日はライティングの基礎といいますか「まずはここを守ってライティングを組んでみてほしい!」というところを話ししたいと思っています

ライティングというのは大きく、ざーーーっくりわけて

  • 非現実を「演出」するライティング
  • ライティングを感じさせない「自然」なライティング

に分けられると思います

演出するライティング

例えば、舞台だったらピンポイントに光があたっているような、いわゆるスポット光を使って演者さんを強調してあげたりしますよね
ライブならでレーザー光線的なものがバーっと広がったり、めちゃくちゃ派手な演出がされます

写真ではいわゆる「イメージ撮影」というジャンルになるでしょうか
商品色や透明感・質感を見せたいならこういう撮り方はしませんね

エモいとかカッコいいとか商品の魅力やブランドイメージを構築するための撮影方法ですね

自然なライティング

ライティングを感じさせない自然なライティングっていうのはちょっと不思議な言い回しなのですが、一言で言ってしまうと「ふつう」って事です
「ライトで演出されていると感じさせないようなライティング」ってことですね

どういう時に自然なライティングが使われているかというと、カタログ・EC・ネットショップ商品写真はほとんどが自然なライティングです
商品の見せたい部分をきちんと見せてあげつつ、違和感のない自然なライティングで撮影がされています

映像の分野でいうとドラマや映画をみなさんよく見ていると思いますが、結構な割合でライトが使用されているはずです

カメラは人間の目で見ているとおりに撮れるわけではないので、ライトを使い暗い部分を補ってバランスを整えてあげるわけですが
そういうときに機材の一部が映り込んでいたり「ライトがあたってるなー」というようなライティングで撮影をしてしまうと、ストーリーに没頭できない・・興ざめです

そういうときに、ライティングを感じさせない自然なライティングが必要になってくるわけです

太陽は一つ

ライティングの話をする上でよく言われることなのですが「太陽は一つ」とうい考え方があります
まぁ言葉通りなのですが、ここから言えることが2つあります

まず1つ目なのですが、太陽は一つつまりライトは一つということです
でも!このブログやYoutubeでも色々とライティングを紹介していますが、ライトが一つだけだったということはほとんどありません

じゃあライトは一つということはどういう事かというと「ライトが一つに見えるようにライティングをする」ということです
複数のライトを使っているのに、一つに見えるということなんですよね

例えばライトを直接被写体に左右からあてるとしましょう

こちらが撮影風景です
ライトを左右から直接あてていきます

ライトの出力(明るさ)を同じにして撮影したものがこちら
そうするとこんな感じに影が2つのびます、不自然に感じませんか?

次は左側をメインのライトとして考えて右側を明るさ・影の調節用として違和感のないくらいの明るさに調整してみました

いかがでしょうか
だいぶ自然になってきましたが・・左側に少し影が残っているのがわかります

これはライトの光質が硬いからといえます
硬い光で撮影をすると影が濃く、そして影の輪郭がクッキリでてしまうので目立ちやすくなります

という事で今回は右側のライトをアートレ越しに当てて柔らかい光質にして撮影をしていきます

撮影した写真がこちら、左側にうっすら残っていた影がなくなりました
右側から当てているライトの光質を柔らかくしてあげることで「影の輪郭がぼやけて背景に馴染んだ」という感じです

光の方向

2つ目は光の方向です

太陽の光って下から当たるってことはないですよね
東からのぼって西に沈んでいくのでいつでも上半分から光があたっています

建物とか障害物があるので真横から光があたるということもあまりありません
夕暮れ時の海辺だと横から光があたるということもありますが、ドラマティックな光であって自然に見えるような光ではないですよね

では室内ではどうでしょうか、室内というと蛍光灯が一番多い光源ですが蛍光灯は天井についています
間接照明のようなライトもありますが、間接照明は部屋をおしゃれに見せるためのライトであって生活に溶け込むような自然な光とはいえないと思います

つまり、基本的には「上の方から光があたる」のが自然なライティングだと考えます

というわけで左のメインライトを上からあてるように高さを変えて撮影してみました
高い位置から光を当てることで均等に全体を照らすことができたのでスッキリとした印象にもなりましたね

ぐっと自然に見えるようになったと思います

と、ここで終わらせても良いのですが
もう一つ手を加えてより自然な写真にしていきます!

メインライトも柔らく、背景を明るく

先程の写真は結構自然に見えるようなってきたのですが、あと2つほど気になる点があります

1つはメインライトの光質です
ライトを直接当てる、いわゆる硬い光で撮影をしているので影が濃く大きく出ています

場合によっては問題ない影ですが、より自然で被写体を強調してあげたいときには邪魔になることが多いのでメインライトも柔らかい光にします

もう1つは背景ですね、ちょっと薄暗い感じがします
人によって考え方は色々ですが、背景が薄暗いとちょっと不潔に感じることも多く背景は明るく清潔感がある写真が好きです

というわけでもう1灯ライトを追加して背景に光を当てることにしました

メインライトにソフトボックスをつけて、背景にはディフューザー付きのアンブレラを使いました

というわけで撮影した写真がこちらです
被写体がより立体的で清潔感のある写真になったと思いますがいかがでしょうか!

今回はスケッチ人形で撮影をしましたが、他の被写体でも考え方は一緒です
トルソー・マネキン撮影は当然ですが服の平置き撮影や吊り撮影でも同じ考え方で撮影をしていきます

イメージ撮影のような華やかさはありませんが「ライティングを感じさせない自然なライティング」も結構コツが必要です
普通って、案外難しいですねw

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