影が濃い・・ネットショップの商品写真に出来た「嫌な影」を目立たなくする方法

Youtube「影が濃いとお悩みの方へ」

今回は「ライティングで出来た嫌な影をどうやって和らげるのか」を考えていこうと思います
こちらの内容は既にYoutubeのほうに動画で投稿していますので動画で観たい方はそちらを御覧ください!

さて、「嫌な影」とはどういうものかというと・・

  • 影の輪郭がクッキリしている
  • 影が濃い
  • 影が複数でている

この3つですね

この3つなんですが絶対に駄目というわけでなく、そういう影で撮りたいのなら問題ありません

ただ、影が濃いと商品に暗い印象や不潔な印象を与えることがありますし、柔らかい生地の服やタオルなどを撮影しているのに影が濃くてクッキリとしていると硬い印象を与えてしまいます
それ以外にも影の主張が強くなる傾向にあるので被写体を強調してあげたい・綺麗に見せたいという時には「嫌な影だな」と感じることが多いと思います

嫌な影の3番め「影が複数でている」という点については以前Youtubeの方で紹介しているのでそちらも合わせて御覧いただくとして、今回は1と2を具体的にどうやっていくかという話しをしていきます

Youtube「ライティングの基本「自然なライティング」」

影を柔らかくする

影が濃く輪郭がクッキリとしている光を硬い光といいます
逆に輪郭がぼやけていて薄い影を柔らかい光といい、今回は柔らかい光で撮影するということが重要になります

柔らかい光にする方法は2通りです

  • ディフューズ
  • バウンス

ディフューズというのはトレーシングペーパーやアートレ・ユポなどの光を拡散させる半透明の素材越しに光を当てることです
ソフトボックスもディフューズする素材が前面についているものなので、ディフューズする機材(アクセサリ・モディファイア)の一種になります

次はバウンスです、バウンスは跳ね返るという意味で光を反射させてライティングをするという方法です
具体的には壁や天井に反射させる壁バンや天バンという方法が有名で、撮影用のアンブレラを使って光を反射させる傘バンという方法もあります

それぞれどういう効果があるのか見ていただきます
使ったライトはGodoxのAD100Proです、スピードライト・クリップオンストロボと同じような光質で硬い光でライティングができるライトになります

ライト直接

AD100を直接当てて撮影

まずはライトを直接当てて撮影するとこんな感じです、足元に出ている影がくっきり濃く出ています
真夏っぽいライティングをしたいなら問題ないですがそうでないならちょっと影の主張が強いですね

赤指部分にライトを配置しています

ディフューズ

トレペ越しにライトを当てる

次はトレーシングペーパー(トレペ)越しにライトを当てたもの
赤指がライトで青指がトレーシングペーパーのです

影の輪郭がぼんやりと柔らかくなり若干薄くなりました

トレーシングペーパーからライトを離して撮影

同じくトレペ越しにライトを当てたものですがライトをトレペから遠ざけてみました
より影の輪郭が柔らかく、そして薄くなりました

ディフューザーライトを近づける・遠ざけることで硬い光にも柔らかい光にもできるのが面白いところですね!
色々ためしてみると面白いです

バウンス

傘バンで撮影

次は撮影用のアンブレラを使った傘バンです、バウンス光ですね
トレペ越しと同じように影の輪郭が柔らかく、そして薄くなっています

このように、光をディフューズ・バウンスすることで「影の輪郭をぼんやり柔らかく」そして「影の濃さを薄く」することができます

影の長さを短くする

これで柔らかい光にできたので、次は影の長さを短くしたいですね
影が長く伸びていると結構目立つので短くすれば目立ちづらい、というわけです

ライト直接(斜め上)

ライトを高い位置から当てる

こちらはライトを上のほうから直接あてたものです
影が足元に落ちるようになりました、当然硬い光で目立ってしまうのでディフューズ・バウンスをしていきます

ディフューズ(斜め上)

ディフューズした光を斜め上から

ディフューズした光を斜め上から当ててみるとこんな感じ
影が柔らかくなったうえに足元に影があるおかげでかなり目立ちづらくなりました

ちなみにトレペのようなディフューザーを斜めにして使いたい場合は「枠トレ」という方法を使います
フラッグフレーム(呼び方色々あり、これを枠という)にトレペなどのディフューザーを貼り付けて使う方法です

バウンス(斜め上)

アンブレラを使ったバウンス光を斜め上から

こちらは撮影用のアンブレラを使ったバウンス光を斜めから当てています
枠トレより若干影がぐちゃぐちゃとした印象でしょうか、アンブレラは若干複雑な影の出方になることが多いですね

大きい光で撮影する

影の主張は収まったが発色が悪い

というわけで柔らかい光にして影の主張が抑えられたわけですが
被写体への光の当たり方がイマイチで発色が悪く立体感も乏しいような写真になってしまいました

そこでディフューザーをより被写体に近づけて撮影をしました(レフ板も使っています)
こうすることで上と横からの光があたっているような感じになり影もより柔らかく、横から光を当てた時のような影が横に伸びるのではなく足元に落ちる形にすることができました

同じ光の大きさ(ディフューザーの大きさ)でも被写体に近づけてあげることで「色んな角度から光が当たるようになるので影もより明るくなり薄くなる」ということです

まとめ

とうわけで今回は「嫌な影を和らげるには」という内容でした

まとめますとディフューズもしくはバウンスで柔らかい光にする
そしてライトの当て方で影が目立ちづらいような角度・サイズに調節してあげる、ということでした

今回はデッサン人形を被写体に使いましたがトルソー撮影でも平置き撮影でも同じです
柔らかい商品・硬い商品、季節感、などにより使い分けていくと商品の良さやどういうシチュエーションで使ってほしいのかがわかりやすい商品写真になっていくと思います

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