印刷物用の写真・画像データはなぜ追加料金がかかってしまうのか
お問い合わせでメールを頂く際に「印刷用の納品データを作ってもらう場合は別途料金がかかりますか?」という質問をよくされます。
うちの撮影プランは「EC・ネットショップ向け商品写真」と銘打っているのでそういうお問い合わせを頂くのだと思いますが・・そもそもカメラマン側も料金設定で「印刷物用は高く」「WEB用は安く」していたりするのでそういうイメージあるのでしょうね。
僕はどちらも同じように撮影し、仕上げの段階でWEB用と印刷物用で作り分けていますが・・・どうして印刷物用の納品データは料金が高いのでしょうか。
商品写真の「WEB用」と「印刷物用」の納品データとは
WEB用の納品データと印刷物用の納品データ、どこが違うのだろうか。
いくつか上げてみたいと思います。
- 大きいサイズが必要 (ピクセル数)
- 解像度350dpi
- カラースペースはAdobeRGB
- 納品形態は場合により非圧縮ファイル (tiffなど)
簡単に思いつく範囲だと、このくらいです。
WEB用の撮影だからといって印刷に使えないような小さなサイズで撮影する人はいるのかといったら、ほとんどいないでしょう。
小さいサイズで十分だからといってコンデジやスマートフォンで撮影するのでしょうか?
絶対にしないでしょう。
印刷物にも耐えうるサイズを撮影することが出来るカメラを使っているはずですし、ライト等の撮影機材も同じはずです。
そもそも、ほとんどの人がRAWで撮影しているので上の項目は撮影後に自由に選ぶ事ができます。
料金が高い理由になっていないですよね。
カメラマンの勘違い
ある知人カメラマンと話をしている時に「WEB用はサイズが小さくなるからゴミ取りとかやらなくていいんでしょ?楽でいいよねー、羨ましいよ」と言われたことがあります。
(羨ましい、と言われる事に毎回カチンときていることは内緒で・・w)
確かにWEBはサイズが小さいショップもあります、最大サイズが600px程度が多いでしょう。
しかし写真のズーム機能などを採用し大きいサイズを載せているショップは少なくはないです、今後もそういう機能を採用するショップは増え続けるでしょう。
ちなみにAmazonでは「・ズーム機能を実現するためには、画像は高さ、幅のいずれかが1000ピクセル以上必要」というガイドラインを設けているようです。
参考:Amazonヘルプ「画像の登録」
多くのカメラマンは勘違いしています。
「むしろゴミ取りはむしろWEBのほうがきちんとやらないといけない」のです。
だって、印刷物以上に拡大表示ができてしまうから・・。
印刷物の比ではないくらい拡大して写真が見れる時代なので、結構大変です。
カメラマンの本音
個人的に感じるのが、カメラマンの本音では「印刷物のほうがクオリティが上であってほしい・・WEBはオマケだ」という思いが強いのではないでしょうか。
そして「WEBはそれほどクオリティを求められない」みたいな傲慢さもあるんじゃないかな・・・。
安い・高いなんて決める必要はなくて、自分がした仕事に対して適正な金額を支払ってもらえればいいと思うんだけどなぁ。
そんなに印刷物が好きなのかな。
〆
印刷用の納品データとは本当に追加料金をとるような作業なのか・・・僕はそう思いません。
WEB用・印刷物用に関係なく同じ撮影方法をし、仕上げの段階でご要望のデータ形式で納品データを作ります。
「印刷物に関してあまり知識のない方に料金を上乗せしてやろう」と思っているとしか思えないんですよね。
違うのかな? 正直他のカメラマンに聞いてみたいくらいなんですよ。
さて、今回Q&Aのページに1つ項目を加えます。
「印刷物用の納品データをご要望の場合でも、追加料金はいただきません!」ってな内容でw
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