「服の商品写真撮ってたらシマシマができちゃった・・」アパレル商品のモアレ対策

洋服を撮っているときにたまに現れるアレ、困りますよね?
そう、モアレです

モアレまたはモワレ(仏: moiré)は、干渉縞ともいい、規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時に、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様のことである。
引用:Wikipedia モアレ

あのシマシマがあることで柄や生地感がきちんと伝わらない・・そのうえ偽色が合わさることにより色もおかしくなってしまう
そんな商品写真では消費者の購入意欲は刺激しないでしょうし、もしご購入いただいても「思ったものと違う!」とクレームになってしまうかも

そうならないように我々カメラマンはモアレ対策やモアレが出てしまった場合はモアレ除去をして納品しているのですが、実は方法は1つではありません

モアレ対策の方法は3つ

やり方はもっとあるかもしれませんが、私がやっている対策は3つあります

  • 現像ソフトのモアレ除去フィルタを使う
  • Photoshopで「ぼかし」フィルタを使う
  • めちゃくちゃ絞って撮影する(絞りを大きくする)

ちなみに私がよく使う方法は3番めの「めちゃくちゃ絞る」です

モアレ除去フィルタ

Twitterでアンケートをとったところ一番多かったのがこちらの「現像ソフトのモアレ除去フィルタを使う」でした
現像ソフトは色々ありますが、私の場合はAdobeCameraRAWを使っています(Lightroomでも同じです)

Adobe CameraRAWでモアレ除去・軽減

名称はモアレ除去ではなく「モアレ軽減」ですがやっていることは同じです

モアレ除去フィルタはたまに試していたのですが効果がよくなかったのでそれほど使ってこなかったのですが、今回動画で紹介することもあり使ってみたところ結構効果が高かったです
ここ数年でグッと効果が高かくなったように感じました

以前は偽色は軽減できてもモアレ自体は少し残ってしまう・・ということも多かったのですが結構綺麗に消えます
モアレフィルタでモアレ・偽色は消せるのですが、悪い効果が現れるときもありました

左モアレ除去なし・右あり

こちらの写真はモアレが出てしまった写真のいち部分を抜き出したものです、左がそのままで右がモアレ軽減フィルタをかけたもの

いかがでしょうか、右はたしかにモアレ・偽色は消えているのですがロゴ部分の色が滲んだようになってしまいました
このフィルタは写真全体にかけることもできるのですが部分的にかけることもできるので「ロゴ部分のみフィルタをかけない」という方法で改善することができるのですが・・・・

ロゴ部分にモアレが出てしまったらどうでしょう?
柄物の服だったらどうでしょう?

フィルタだとちょっと難しそうですよね

「ぼかし」フィルタを使う

Photoshopで「ぼかし」フィルタを使う、これ実は写真を撮った時に現れるモアレの対策ではありません
写真をリサイズして縮小するときにかなり稀にモアレが発生することがあります、それへの対策です

本当に稀なのでサンプルを用意することができなかったのですが簡単にやり方だけ説明しておきますので「写真を小さくしたらモアレが出てしまった!」というときに試してみてください

やり方は簡単、リサイズするまえに「ぼかし」フィルタを使ってください
ぼかす量にかんしてはできるだけ少なくしたいので「フィルタをかける→リサイズする→モアレが出ているか確認」を数回繰り返しできるだけ少ない量のぼかしでモアレが消えるように調整してください

ぼかしをかければモアレは出なくなるのですが、ぼかしの量が多すぎると縮小した後も「ピントのあっていないぼやけた写真」になってしまいます
適量のぼかしならぼやけた写真にはならないのでそこを探りましょう

めちゃくちゃ絞って撮影する

というわけで私が一番良く使うモアレ対策「めちゃくちゃ絞って撮影する」です

モアレを防ぐにはモアレの出にくいカメラアングルを探す、記録画素数を変えてみる、ピントを若干甘くするなどの方法がありますが、やはりモアレの出にくい模様の服を利用するのがベストです。
引用元「写真用語集 - モアレ - キヤノンイメージゲートウェイ」

モアレの対策というとカメラにローパスフィルタが搭載されている機種がありますが、あれは一言でいうと「解像力を落とすフィルター」なんだそうです
なので上記のように「ピントを若干甘くする」という方法があり、「めちゃくちゃ絞って撮影する」はそれを利用しています

ローパスフィルタについて詳しいことを知りたい方は以下動画を観てみてください
【いまさら聞けない】ローパスフィルター がわかる! メーカが伝えたくないこと、伝えます!

モアレ対策「絞る」

というわけでこちらの写真ですが左がf16で撮影したもの右がf22で撮影したものです
1段絞って撮影することで回折現象(小絞りボケ)を利用して解像力を落としています

「回折現象を利用するなんて面倒なことをせず、ピントを少しずらせばいいのでは?」そう思う方もいると思います、当然それも可能です
ただ「ピントをあわせた後で少しずらす」ことを毎回やるのは面倒ですし、どのくらいずらすかの塩梅も難しいのでめちゃくちゃ絞って撮影をしています

まぁ、なんていうか・・この方が簡単なんですw
というわけでモアレが出たらまずは「めちゃくちゃ絞って」撮影してみてください!

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