アニメ・Vtuberグッズの商品撮影を解説!
アニメやVtuberさんなど、イラスト主体のグッズ関連商品は立体物であってもイラストのみなことが多いですし実際に写真を撮っている場合でも形が歪んでいたり色がおかしかったりとイマイチなことが多いです
せっかく素敵なイラストなのに…せっかくの立体物なのに勿体ない…というわけで自分で購入したものは練習も兼ねて撮影をしています
今回は実際に撮影した写真を使ってライティングの説明や「こういう商品を撮る時はここを気をつけてほしい」ということを紹介させていただきます
いきなりここまでやるのは難しいとは思いますが少しでも参考になれれば嬉しいです
私はYoutubeに商品撮影のハウツー動画を投稿しています、参考になりそうな動画も一緒に紹介しますので興味のある方は観てみてください
「高評価、チャンネル登録もよろしくお願いします!☺」
今回撮影した写真

撮影したのはVtuberさんとのコラボ商品で「特別デザインのパッケージ・缶・アクリルスタンド」です
それぞれ形状ごとに気にしている部分やの撮影方法の説明をしていきます!
購入した商品「のりプロ × 京都利休園コラボ レグルシュ・ライオンハートセット」
箱状の被写体を撮影

完成写真(切り抜き済み)、箱状の商品は真正面から撮影することもありますが奥行きがわからないのでこのように少し傾けて撮影をすることが多いです
ちなみに少し盛り上がっている部分は両面テープなどを仕込んで平らにして撮影することもありますが、今回はこのほうが自然だと感じたのでそのままにしています
仕事で撮影する場合はクライアントと相談してテープを使うかどうかを決めますね
ライティング

こちらは撮影風景です、ライト4灯で撮影しています

こちらはライト1灯ずつで撮影したものです、番号は撮影風景と同じ
ライト1がメインライトです、被写体の一番広い面を明るくしています
ライト2は被写体の上面を明るくしています
ライト3は被写体右面の明るさを調整しています
ライト4は内箱の質感がイマイチ再現されていなかったので少しテカらせることで質感を表現しています
箱の撮影では上面・正面・側面の明るさを変えることで立体的に見えるように撮影をします
具体的には正面を適切な明るさ、上面を明るく、側面が暗く、といった感じです
被写体の向きとカメラの高さ

被写体の向いている方向がカメラ側から見ると左になることが多いと思います(絶対ではない)
「左から光が当たっているのが右からよりもポジティブに感じる」というのが理由だと私は思っていますが…人によっては説明が違うかもしれませんので参考程度にしてください

今回の被写体は上面にもデザインがあったので少し大きめに見せています、より大きく見せたい場合はもっと上から撮影します
その時に上面(赤)と側面(青)の厚みは同じくらいにするとより実際の箱をイメージしやすいと思います
カメラの距離(被写体の歪みについて)

カメラの位置が被写体に近づきすぎてしまうと写真右のように被写体が歪んでしまい形が変わってしまいます
これを「パースが付きすぎ」みたいに言いますね
黒締め


白い背景からの照り返しがあることで被写体が白くテカってしまいます(写真左)、それを防ぐためにテカらせている部分に黒い紙などをおくことを「黒締め」といいます
もちろんテカらせたい場合はそのまま撮影をしますし、黒い紙などが写真に映り込んでくるので切り抜き処理をする前提での撮影になります
被写体の下に透明のブロックが置いてあるのは黒締めに使う紙をより近い位置に置くためです、これが無いと白部分が少しだけ残ってしまったりします
筒状の被写体を撮影

筒状の被写体、缶や瓶などは縦にハイライト(テカリ)を入れることで筒状の商品だということを強調します
今回は左右にハイライトを入れてみましたがどちらか一方の時もあります
ライティング(ハイライト左右)

こちらが撮影風景

こちらはライト1灯ずつで撮影したものです、番号は撮影風景と同じ
ライト1・2で左右にハイライト(テカリ)を入れて筒状の商品だということを強調しています、ちなみに1がメインです
ライト3は上部分にハイライトを入れています
ライト4は後ろからです、背景を明るくするために当てています
今回のデザインには不向きだった

黒い缶と同じ設定で白い缶を撮るとこうなりました、ハイライトがキャラクターの顔にかかってしまいイマイチです
左を明るく右に向かって少し暗くなるのも立体感の表現としては有りですが今回は右側にもデザインがあるのであまり向いていないですね
ライティング (上から)

というわけで今回は上からのライティングに変更しハイライトが入らないようにしてみました
ライトは1灯、被写体下にはレフ板を配置して下側の明るさを補っています

ライティングを変えて撮影した黒と白缶がこちらです
左右で挟み込むライティングと比べると立体感は乏しくなりますがデザインがしっかり見えます
この上からのライティングをするときは被写体真ん中から外側に向かって暗くなるような配置にライトを置くのがコツです
黒はちょっと分かりづらいのですが白のほうを見てもらうとわかると思います
正直黒い缶には不向きな撮影方法ですがセット商品で並ぶことを考えると上からのライティングで統一するのが良いだろうと判断しました
内容物(茶葉)

ライティング

こちらが撮影風景です
左奥から当てているライト1がメインライト、2が影の明るさ調整用です
左奥・低めの位置から光をあてて被写体のでこぼこを強調するようなライティングにしています、料理撮影でよくある半逆光ってやつですね
同ポジで撮影
カメラと被写体の距離や位置を同じにして撮影することを「同ポジ」と言ったりします
距離をバラバラで撮影してしまうと大きさの比較ができなくなってしまうので、同じ距離で撮影しておくことで写真を並べたときにサイズの比較ができます
同ポジは「同じ位置・構図で複数の商品を入れ替えて撮る」ことで大きさや形の違いを簡単に比較する撮影方法です
アクリルスタンドの撮影
ライティング

撮影風景

こちらはライト1灯ずつ撮影したもの、番号は撮影風景と同じです
ライト1がメインライト、プリント部分に光を当てています
ライト2は上からで土台の明るさ調整
ライト3と4は下から乳白アクリル板越しにあてて透明部分の明るさを調整

こちらがアクリルスタンドの完成写真です(切り抜き済み)
アクスタは透明部分があるので通常の背景用紙などで撮影をするとアクスタの内側に影ができてしまいます、それを防ぐために今回は乳白のアクリル板を撮影台にして下からライトをあてています
透明部分を完全に白くすることは簡単ですが薄いグレーと白のグラデーションを作るように撮影をしました、なかなか加減が難しいです
最後に

他サンプル写真
というわけで箱・筒・アクスタの撮影方法でしたがいかがでしたでしょうか
同じようにやるのは機材類の問題もあり難しいとは思いますが少しで参考になれたら嬉しいです
「無理だわ!」と思ったら撮影依頼してください☺
