色背景を使う際のデメリット「色カブリ」を抑えるには?
商品撮影で使う背景というと白背景紙が基本ですよね。
Amazonだと商品のメイン画像(商品一覧に並ぶ写真)は白背景と決まっているので最近は特に増えています。
白背景はネガティブなイメージが無く、爽やかな写真にできるので一番無難ですね。
背景素材色々
背景素材というと背景紙以外にも木材とか壁紙とか色々あります。
所有背景素材紹介ページ:無料でご利用いただける背景素材
ちまたで売られている簡単撮影キットにも色背景紙やグラデーションペーパー(略してグラペ)がついているものが結構ありますよね。
グラペというとこういうもの。
なんとなく美術品などを撮影するときに使うことが多いような・・。
背景が濃いので立体感が出しやすい背景素材ですが、最近ではあまり見かけませんね。
それに少し時代を感じますw
さて今回はグラペは置いておくとして、色付きの背景素材を使っているときに注意する点をご紹介したいと思います。
まずは色付き背景素材で撮影してみよう
今回はグリーンの背景紙で撮影してみました。
何か気になる点はありますか?
グリーンが好きじゃない、とかはこの際置いておきましょう。
言いたいのはそこではないのです!
色付き背景を使うデメリット
グリーン背景で撮影した写真を切り抜いてわかりやすくしました。
商品の前面に緑色がかぶってしまっているのがわかるでしょうか。
緑を使っているからか、より気持ち悪い色になってしましましたね・・。
色背景の色カブリを抑える撮影方法
同じくグリーン背景で撮影、そして切り抜いた写真がこちら。
足元が若干緑がかっていますがかなり素直な色になったかと思います。
やり方は簡単、手前に白い紙を置くだけ
撮影風景がこちら。
手前に白レフを置いただけです。
商品の前面には手前の床(背景紙)の色が反射しているので、その部分を白に置き換えることで色カブリを抑えることができます。
フローリングや木材など、どんな素材でも色があるものは商品にその背景素材の色が反射しています。
「商品の前面には手前の背景素材が反射している」ということを知っているだけで対応策を考えられるようになりますね!
切り抜かなかったらそんなに気にならないんじゃない?
切抜きしなかったらそんなに気にならないんじゃない?と思う方は多いかと思うので普通に撮影した写真と白レフを手前に置いた写真を並べてみました。
いかがでしょうか。
右の写真と比べると左の写真は濁ったように見えませんか?
白レフを使うだけでワンランク上の写真にすることができるので、是非!
おまけ:クロマキー合成
実はこのグリーン背景紙はクロマキー合成に使えるものです。
クロマキー(Chroma key)もしくはクロマキー合成(クロマキーごうせい)はキーイングの一種で、特定の色の成分から映像の一部を透明にし、そこに別の映像を合成する技術。
wiki:クロマキー
ようは特定の色の部分をソフトウェアで透明にできるということで、静止画では切抜き処理として使えます。
通常だと手作業で選択範囲をとっていくわけですがソフトウェアで選択範囲をとれるのはとても便利ですよね。
で、Photoshop用のクロマキー合成ソフトウェア「ROBUSKEY」で背景を白にしたのが以下の画像。(体験版もあるので試してみてください)
なかなか綺麗に切り抜けているように見える。
結構いいかも・・。
背景を白ではなく他の色にしてみると。
背景紙の反射をうけている部分も薄くなっているのがわかりますね。
これでは無彩色意外にするのは難しそう。
この場合にも先ほどの手前に白レフ(白い被写体なので黒が良いかもしれませんねー)を置く方法で軽減できるのでクロマキー撮影を行う上でも重要な手法ですね。
といってもクロマキーと同じ色の商品だと商品も透明になってしまうので万能とは言えないわけですが、使い方を考えれば商品撮影にも十分使えるかもしれませんね。
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